コロナウィルスの影響で休校が続き、今年度の入試がどうなるのかまだはっきりと見えていません。
さらに今年は共通テスト元年とただでさえどのような入試になるのか、受験生も大学も大学入試センターも分からない状態です。
コロナウィルスの影響は休校による学力格差に加え、経済状況の悪化による経済格差も生み出しています。
このような状況が入試にどのような影響を与えるのか旺文社教育情報センターの記事から読み取ってみたいと思います。
もくじ
リーマンショック・東日本大震災後の入試はどうなったのか?
まず、気になるのが今回と同じように経済的な打撃を受けたリーマンショックや東日本大震災の後の入試はどうなっていたのか?ということです。
どのような傾向があったのか紹介します。
参考 コロナ不況で大学入試はどうなる?旺文社教育情報センター
大学進学率の低下
大学進学を止めて専門学校を目指す高校生が増えたようです。
経済的に大学進学を断念するケースもあれば、大学に行くよりも手に職を付けた方がいいという価値観の変化も見られたようです。
現役志向
経済的な厳しさから浪人を避ける傾向があったようです。
国立大学志向も私立大学の受験者増加
経済的な理由で国立大学を志願する受験生が増えたようです。
私立大学の受験者も増えましたが、現役志向ですべり止めに多くの大学を受験したのが理由です。
推薦・AOは微増
推薦・AOの志願者はそれほど増えていませんでした。
安全志向
現役志向が高まったことを受けて、志望校を1ランクほど下げる安全志向の入試になったようです。具体的には公立大学や中堅の私立大学の人気が高まりました。
学部系統別志願状況
理系や医療・教育などの資格取得系の学部に人気が集まり、文系の学部の志願者は減りました。
今年度の入試はどうなるのか?
基本的にリーマンショックや東日本大震災と同じような現象が起こると予想されます。
不況の入試はこうなる
これまでの不況時代の入試はそうだったように2021年も次のような傾向になることが予想されます。
2021年入試
- 大学進学率の低下
- 国公立志向、安全志向(現役志向)、地元志向
- 文系学部の敬遠、理系志向、資格志向
2021年の受験生を不安にさせる要素
さらに2021年の入試は
- 新入試
- 私立大学定員厳格化
- 休校長期化
といった入試の予測がしにくい要素がそろっています。
すでにいくつかの模試が中止となり自分の立ち位置がよく分からなくなっている上に、共通テストに変わってしまうので今までのような「センターで〇割取れればOK」という基準もなく、受験生はとても不安になっているでしょう。
私立大学も同時に入試改革を進めていて入試の傾向を変えることを予告しているので、これまで以上に合否のボーダーが読めません。
休校が長期化して思うように勉強できないという状況も続いています。
2021年入試は超超安全志向
これまでの分析を総合すると20201年入試は超超安全志向になることが予想されます。
これまで不況時にそれほど増えなかった「早く・確実に合格をきめることができる」推薦・AO入試が激増する可能性があります。